スイスアルプス野外実習 2006年度実習報告
−−北海道大学環境科学院 地球雪氷学実習−−
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スイス野外実習3日目


この日は翌日からの観測にむけてツォフィンゲンからベルン経由でクライネシャ イデックまで移動しました。ベルンからインターラーケンに向かう路線では, 左にトゥーン湖,右にアルプスの山々というとても美しい眺めでした。トゥーン湖 はインターラーケンの西に細長く延びる湖で、東西約20km、幅4kmほどの大きさです 。下の写真を見るとトゥーン湖もその東側のプリエンツ湖もとても細長い、特徴的 な湖形をしていることがわかる。これは昔ここも氷河に覆われていたことを示し、 トゥーン湖は氷河の流れにより削られた細長い地形に水が溜まって出来上がった氷 河湖である。

車内から見るトゥーン湖

衛星から見たトゥーン湖(左)とプリエンツ湖(右)


インターラーケンからグリンデルワルドに入り,ロープウェーを使ってフィル ストまで登りました。ここの展望台で景色を見ながら昼食をとり、地図を見な がら氷河の説明を受けました。展望台からはObrer Grindelwald gletscherや Gutz gletscherなど、3、4つほどの氷河を見ることができた。スイス国内の氷 河に関する情報は、以下のスイス連邦工科大学のホームページを参考にしてく ださい。
スイス連邦工科大学・氷河のリスト

グリンデルワルドの地図


そのなかの一つ、Gutz gletscherは懸垂氷河(hanging glacier)と呼ばれる 形態の氷河です。懸垂氷河は周りの岩壁にへばりついていたり、急斜面にへ ばりついて先端が垂れ下がっているような氷河です。懸垂氷河は崩落しやす く、その際氷雪崩が起きます。実際その氷雪崩による事故も世界各地の氷河 で起こっていて、Gutz gletscherでも今までに何度か崩落による災害が報告 されている。これについても以下のスイス連邦工科大学のホームページを参 考にしてください。
スイス連邦工科大学・氷河災害記録

フィルストの駅

典型的な懸垂氷河の例(ニュージーランド・ロブロイ氷河)。急斜面にへばりついているようです。

Obrer Grindelwald gletscher

Gutz gletscher


昼食後ロープウェーで二駅下のボートまで降り,ここから麓まではハイキング をするひとと,レンタサイクルで降りるひとに別れました。レンタサイクルは 立って乗るタイプのもので,心地良い風を感じながら山を下るのは最高でした。

こんな感じ。もちろんヘルメットもつけます。

きれいな景色を見ながら下るのは最高!!


グリンデルワルドの駅でETHのイアンとAndreas Bauderに合流し,荷物を積み 込みこれから三日間泊まるクライネシャイデックの宿へと向かいました。

積み込んだ機材。ETH側の機材がかなり多かった。

文責  内藤 智志

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